大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和42(あ)1389 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人中田真之助の上告趣意第一点について。

所論は、憲法一四条違反を主張する。しかしながら、一般に賭博犯における刑の

量定にあたつて、当該被告人がいわゆる博徒であるかどうかという点、博徒仲間に

おいてどのような地位を占めているかという点は、いずれも当該犯行における犯意

の強弱、加担の動機等の情状につながり、ひいては再犯のおそれの有無とも関連す

るところであつて、これらの点が情状の一つとして考慮されることは、当然の理で

あるといわなければならない。原判決がその理由中で、「量刑の資料となるべき一

切の情状を綜合勘案して検討」する際の諸項目の一つとして各被告人の「博徒社会

における地位」を挙示したのは、その前後の判文に照らせば、右のような趣旨に出

ているものであると解すべきであつて、所論のように各被告人に対しその博徒社会

における地位によつて直ちに不利益な差別的処遇をしたものとはいえないから、所

論違憲の主張はその前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。

同第二点について。

所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

被告人Aの弁護人熊谷誠の上告趣意第一点について。

所論のうち憲法一四条違反の主張は、同被告人の弁護人中田真之助の上告趣意第

一点に対する判断として示したところにより明らかなように、その前提を欠くもの

であり、判例違反の主張は、所論引用の大審院判決は事案を異にし本件に適切でな

く、所論は、いずれも適法な上告理由にあたらない。

同第二点について。

所論は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

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同第三点について。

所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

被告人A、同B、同C、同Dの弁護人笠原喜四郎の上告趣意第一点について。

所論は、憲法一三条違反を主張するが、実質は量刑不当の主張であつて、適法な

上告理由にあたらない。

同第二点について。

所論は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

被告人Eの弁護人滝島克久の上告趣意第一点について。

所論は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

同第二点について。

所論のうち憲法一四条違反をいう点もあるが、その前提を欠き不適法であること

は、被告人Aの弁護人中田真之助の上告趣意第一点に対する判断として示したとこ

ろにより明らかであり、その余の点をも含めて所論は、すべて量刑不当の主張に帰

し、適法な上告理由にあたらない。

被告人Fの弁護人山口鉄四郎の上告趣意について。

所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

被告人C、同Gの弁護人大津廣吉の上告趣意第一点ないし第四点について。

所論は、すべて量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

被告人Fの弁護人寺坂吉郎、同中田真之助の上告趣意第一点について。

所論は、憲法一四条違反を主張するが、その前提を欠き不適法であることは、被

告人Aの弁護人中田真之助の上告趣意第一点に対する判断として示したところによ

り明らかである。

同第二点について。

所論は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

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同第三点について。

所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり決定する。

昭和四三年四月二三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 松 本 正 雄

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 飯 村 義 美

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